大月桃太郎のこぼれ話



桃太郎はおつけだんごを与えた

 桃から生まれた桃太郎が、鬼退治に行く途中で出会った犬、サル、キジにきびだんごをあげて鬼退治の手伝いをしてもらいます。鬼退治に行く途中でお腹が空いた桃太郎が、きびだんごを食べてパワーをもらったという伝説もあり、鬼退治=きびだんごというイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

 しかし、ここ大月では、だんごといえばおつけだんごをさします。おつけだんごは、養蚕が盛んだった大月市の農家で食べられてきた郷土料理で、旬の野菜を煮たみそ汁の中に、小麦粉を水で溶いた団子を入れたものです。みそやしょうゆ、塩などの味付けや、団子が家庭によって違い、おふくろの味として親しまれています。

 おつけだんごが誕生したいきさつは不明ですが、大月市には「大月桃太郎伝説」があり、桃太郎に関係する地名や言い伝えも多く残っています。これが料理として伝えられたという説があるようです。
また、名前の由来として味噌汁の別称である「おみおつけ」と「団子」を組み合わせた説、「大月」を「おつけ」ともじってつけられた説など様々です。

 桃太郎がお腰につけていたのは、吉備団子ではなく「おつけだんご」、犬猿雉がお供になったのは、「おつけだんご」のおかげということですか。
 ちなみに、大月市の公認キャラクター「おつたろう」は、白い団子を模した顔に桃太郎のハチマキを絞め、おつけだんごの材料がはいった巾着を腰につけてPR活動に励んでいます。