大月の鬼にかかわる史跡の数々



鬼の血

 岩殿山の麓に鎮座する子神(ねのかみ)神社は、808(大同 3)年 9 月の創建と伝えられています。
鬼の血 岩殿山円通寺(現在廃寺)の鬼門(北東(丑寅))に当るため、国津神の首領でありネズミを神の使いとする大己貴命(大国主命)を御祭神として祀ったので子神社と 名付けられました。
 明治維新までは岩殿山七社権現が岩殿村の産土神でしたが、円通寺の廃寺によって明治以降 は岩殿村の産土神氏神として崇敬を集めています。(山梨県神社庁 HP)

 ところで、神社の境内は、土が赤いのです。
 「大月桃太郎伝説」では、桃太郎に追い詰められた赤鬼が、逃げようと隣の徳巖山へ足をかけた瞬間、股が裂け、とうとう死んでしまった。
 このとき飛び出した腸は固まって岩石となり下の畑の隅に転がっていて村人は「鬼の腸」と呼んでいました。
 そのとき流したおびただしい血は、土の中にしみこんで、今でも赤い血のような土が岩殿の鬼の血子神神社のあたりから沢山出てくるので「鬼の血」と呼んでいるとのこと。

 この話に基づけば、岩殿山と徳巌山との距離は1300mほどあるわけですので、この山の間に足をかけられる鬼の足の長さは860mくらいになり、鬼の身長は1800mくらいになるのでしょう。
 鬼って山を跨ぐことができるほどのでっかい怪物だったのですね。

 それにしても、足をかけて股さきとは、どうやら赤鬼は退治されたというより、自滅してしまったのでしょうか。

 また、近年、この神社の赤い土を見ようと観光客が面白半分で掘ってしまうので、境内の地面を砕石にしたとのこと。
 それでも、砕石ごと掘って赤い土を見ようとする人たちが後を絶たないそうです。気持ちはわかりますが、皆様、自粛をお願いします。

 ところで「鬼の血」と聞いて「血鬼術」を思い浮かべる人が最近は多いはずですね。
 漫画『鬼滅の刃』に登場する鬼が持つ異能力「血鬼術」とは「鬼が持つ不死性や怪力とは別に各個に発現する、超常的な現象をも引き起こす異能の力であり、鬼が自身の血やエネルギーを消費する事で発動できる」もののこと。
 やはり鬼の血は、人様とは違うのですね。

鬼の血
大月市賑岡町岩殿139子神神社